Brightness...

去年の今頃 私は一人だった
光り輝くこの街で 一人きりだった
街はキレイなのに 空しいだけだった

街が光り輝く季節は 直ぐに過ぎていった
暖かくなってから 大切な人に出逢った
一人きりの毎日が 変わっていった

今までずっと 一人きりで見てきた
木々も 建物も
何もかもが 美しく見えて
幸せと思える 日々を過ごした

今年はもう 一人じゃない
大切な人と 二人で歩く
光り輝く キレイな街を

けれど 幸せな時間は
永く続くことは 無かった―――




気付いたら私は 空の上に居た
動かない私の抜け殻を 抱き締めて
大切な人が 泣いていた

光り輝く聖夜の街は キレイなのに
大切な人から 離れなきゃいけない
こんなに悲しいことは 無かった

やっと一人じゃ なくなると
そう思ってきたのに
神様は 残酷だった

天から見つめる 街並みは
ずっとキレイなままで
私は静かに 涙を流した

涙はキレイな 雪に変わって
光り輝く街を
白く白く 染めていった






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Episode...
まほろば一丁目のクリスマス作品、自由題の方です。
が、「イルミネーションが輝く街」の方に少し傾いてしまったような気もします。
その題の方は写真でやらせて頂いてはいますが...
クリスマスは幸せなイメージを思い浮かべる方も多々いらっしゃるかもしれないので、このような作品は少し申し訳無いのですが、
ただ幸せな様子を書くよりも、この方がインパクトが有るかもしれない、と思いながら書きました。